更新2019/12/05
梅干し・クエン酸パワーで疲労回復
「毎日一粒梅干しを」を実践しています。
梅干しには体に良い多くの効果が期待できます。
私の仕事は料理人です。月4回の休み、1日14時間を超える労働時間、50度を超える厨房。一日4~5時間の睡眠時間。こんな毎日で健康でいられる人が何人いるのか?
70歳現役料理人を目指して、体に良いことを実践しています。
今回は梅干しの持つクエン酸が体にもたらす効果についてまとめます。
梅干しで疲労回復効果を期待できるのか。
「梅は三毒を絶つ」
「梅はその日の難逃れ」
梅がからだに良い民間療法として多くの人に広く知られています。
では、この梅干し。疲労回復にも効果を発揮してくれるのだろうか?
梅干しの持つクエン酸は疲労回復に効果あり
梅干しの持つクエン酸が身体のエネルギー生成や疲労回復に重要な働きします。
もう少し詳しく説明すると、エネルギー生成とは「クエン酸サイクル」のことです。
この「クエン酸サイクル」に必要な「クエン酸」を梅干しが上手に供給することが疲労回復に効果がるのです。
梅干しが「クエン酸サイクル」にいい仕事をします。
何故、梅干しが疲労回復に役に立つのか?
クエン酸サイクルが活発にすることが重要です。クエン酸サイクルが良好に機能することで、体に充分にエネルギー供給が行われれば、疲労も蓄積されづらい体内環境が構築されます。
クエン酸サイクルを簡単に説明します。
食事によって得られた栄養素が身体に取り込まれますと、様々な過程を経て分解されアセチルCoA(活性酢酸)という物質になります。これとオキサロ酢酸が結合するとクエン酸になります。
このクエン酸はこの後、cis-アコニット酸 → イソクエン酸 → アルファケトグルタル酸 → コハク酸 →フマル酸 → リンゴ酸 → オキサロ酢酸7種類の酸に姿を変えて再びクエン酸に戻る、というプロセスを繰り返します。この循環を「クエン酸サイクル」と言い、この中で作り出されるのが体内の細胞が活動するエネルギーとなる「ATP(アデノシン3リン酸)」という物質です。
クエン酸の量は徐々に減っていきます。そして減った分だけが熱(エネルギー)、炭酸ガス(吸気)、水(尿・汗)となって燃えていくことになるのです。このクエン酸サイクルがスムーズに流れないと身体に不調が生じ、身体の中にピルビン酸(焦性ブドウ酸)や乳酸がどんどんたまっていきます。
クエン酸回路を潤滑に回す一番手っ取り早く簡単な方法がクエン酸を摂取することです。クエン酸サイクルが活発になると、乳酸やピルビン酸もクエン酸サイクルに入り燃えていき、エネルギーの素としてどんどん活用されていきます。
クエン酸は健康に良い理由は、クエン酸サイクルにあります。
梅干しで疲労回復実践
「1日1粒で医者いらず」これだけです。
梅干しはクエン酸サイクルに重要な役割を果たしてくれます。
デメリットはその塩分です。この塩分量を適切に守ることが重要です。
日本人に勧められている1日の塩分摂取の目標値は、男性9g未満、女性7.5g未満で、塩分の過剰摂取による高血圧は様々な病気を引き起こします。
昔ながらの梅干しの塩分量が20%前後です。大粒の梅干しで10g前後ですから、梅干し一粒に含まれる食塩は2g前後です。
毎日一粒なら問題ない量ですが、その他の食事での塩分摂取量にも注意が必要です。
「1日一粒で医者いらず」です。
梅干しで元気な毎日を!
梅干しの持つクエン酸が身体のエネルギー生成や疲労回復に重要な働きします。
梅干しにはその他にも有り難い効果があります。
唾液の分泌と食欲増進
梅はカルシウムや鉄の吸収を促す
肝機能を強化、血栓、動脈硬化の予防
血栓予防、動脈硬化などの生活習慣病の予防。
血液中に溜まるコレステロールを抑え、酸素や栄養分のスムーズな供給
老廃物を排出し疲労回復
新陳代謝を活発にすることで、健康維持、老化防止
梅の殺菌作用 微生物の繁殖を抑え食中毒予防
梅に含まれているクエン酸は、殺菌・除菌効果
胃がんとの関連も指摘されるヘリコパクター・ピロリ菌の増殖を抑制。
美肌、老化防止 むくみ解消、女性の悩み、シミ・シワ対策
ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化成分
ミカンやリンゴより豊富なミネラル
本当に優れた食品です。
是非、1日1粒の梅ぼしをお試しください。
疲労回復にできること
疲労除去には軽い運動を
血液循環の悪い人は疲労が溜まりやすい傾向にあります。疲れがたまっている時こそ、軽く有酸素運動を取り入れ、血液の循環をよくし、疲労回復を促進しましょう。
ウオーキング、ジョギング、サイクリングなどお勧めです。
合わせて、体幹トレーニングとストレッチも取り入れると効果ありです。
疲労にはマッサージやお風呂を
滞った血行を促進するためには、マッサージが手っ取り早い。また、ぬるめのお湯にゆっくりとつかるのもおすすめ。血行が良くなったことで、血液中の乳酸が肝臓へ運ばれて処理されやすくなり、疲労感を軽くできる。
疲労にはきちんと栄養補給を
豚肉などに含まれるビタミンB1は、疲労を回復させるはたらきがあると言われている。また、運動ストレスを解消するビタミンCも大切。もちろん、エネルギー代謝をおこなうための炭水化物や、細胞を活性化する各種ビタミン、ミネラルもきちんと摂取したいものです。
余談ではありますが、梅干しはアルカリ性食品です。肉などの酸性食品を中和して、血液やリンパの流れを良好に保ち、抵抗力や免疫力のアップに優れた、病気になりにくい体を維持してくれる特徴があります。
梅干しクエン酸パワーで健康な毎日をお過ごしください。
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